企業が動画広告を配信する際、まずは作成した動画をユーザーがインターネット上で視聴できるように、サーバー上に置いておく必要があります。もちろん、動画を自社のサーバーに置くこともできますが、速度や容量の問題もあるため、youtubeなどの動画専門のプラットフォームで公開し、自社のサイトに埋め込むことも可能です。
また、facebookやinstagramなどのソーシャルメディアでも動画を公開することができますが、動画の長さ(尺)など気を付けなければいけない点もあります。
今回はそんな中でも最大の動画プラットフォームであるyoutubeについて特性や動画を公開する際の注意点についてまとめてみたいと思います。
youtubeで動画を公開する
youtubeは、Googleが運営する世界最大の動画共有サービスです。
一般のユーザーが自分の動画を公開することができるため、youtuberと呼ばれる動画投稿者たちが人気を得るようになってから10年以上が経ち、今では子供たちの将来の夢に”youtuber”が上位ランクインするほど知名度の高いものになりました。
その反面、一部では、社会的に問題となる映像が投稿されたり、著作権に違反したコンテンツが溢れているという現状もありますが、対策が整備され、企業やテレビなどのマスメディア、アーティストなどがyoutubeに動画を公開し、プロモーションに活用しています。
youtubeに動画を公開するためには、googleのアカウントを作り、自分のチャンネルを作る必要があります。
企業の場合もgoogleのアカウントを作成し、企業や商品・サービスの名前のyoutubeチャンネルを作ることが多いです。
アカウントの作り方やチャンネルの作り方については、また別の機会に説明させていただきますが、そのチャンネルに動画を公開し、youtubeのユーザーにプロモーションしたり、youtubeに投稿した動画のリンクを自社のホームページ上に公開したり、動画自体をホームページ内で再生できるように埋め込みを行うことができます。
例:下記の動画はyoutubeの動画の埋め込みをしています。
では youtubeで動画を公開するメリットとデメリットや注意点について見てみましょう。
youtubeで動画を公開するメリット
- 幅広いユーザー層にアプローチできる
自社サイトに動画を公開しても、自社のサイトを見に来たユーザーしか動画を見てくれません。
しかしyoutubeでは、動画を公開する際に使うタイトルやキーワードの文字で検索が行われるため、それらのキーワードからたどり着いたユーザーが動画を見てくれるチャンスがあるのです。
また、関連動画という機能があるため、同じような動画に興味を持つユーザーにアプローチすることも可能となります。youtubeのメインユーザーは10代〜20代と言われていますが、他のソーシャルメディアに比べると比較的30代、40代、50代の男女の視聴者が多く、バランスの良いメディアであることがわかります。
若い世代では、googleで検索するよりも動画をまず検索するというユーザーも増えて来ていることもあり、これからますます動画の重要性が増していくと考えられるでしょう。 - 動画サーバーを無料で利用できる
動画は容量が大きく、自社サーバーを圧迫します。また動画を再生するためのスピードも重要となってきますが、大企業でさえも、高画質の動画をたくさん自社サーバーに置いておくのは費用的にも技術的にも難しいでしょう。
youtubeに動画を公開するだけですと、費用はかかりませんので、中小企業の方は特にyoutubeを利用しない手はありません。 - 動画チャンネルを活用したブランディングができる
動画チャンネルはチャンネルごとにコンセプトを設定し、ブランディングを行うことができます。例えば、全くユーザー層の異なるサービスを扱っている場合は、ターゲット層ごとに動画チャンネルを作ることもできます。
動画チャンネルは動画のアーカイブとしてこれまでに作った動画をリストにしておくことができますので、過去のものを含めて、ブランディングに役立てることが可能となります。これまでに作った動画を新しいユーザーにも見てもらえるという利点もあります。
youtubeで動画を公開するデメリット・注意点
youtubeで動画を公開するにあたり、デメリットとなる注意点もあります。
無料で提供されているプラットフォームであることから、ユーザーが動画を見た後や見ている間にリストで表示される「関連動画」を選ぶことはできません。
これはyoutubeの動画に登録されたキーワードなどから、関連が深いと思うものを自動的にリストアップしているため、手動で変更したり、特定の動画を表示されないようにすることができないのです。
つまりライバル会社の動画が表示される可能性や、全く関係のない一般ユーザーの動画が表示される可能性もあります。
これは、Googleがユーザーの視点にたった検索アルゴリズムを採用しているためで、企業のために検索キーワードを調整することがないからです。
実はこの関連動画を表示しないためのコードというのがありましたが、2018年8月以降に仕様変更があり、関連動画を表示しないということができなくなったそうです。
下記の例では、関連動画を表示させないように、同じ動画をリピートする設定を加えています。
しかし、この例は企業広告ではあまり良い例とは言えないですね。一部のユーザーにとっては、マイナスイメージになってしまうかもしれませんので、ご注意ください。
また、こちらも仕様変更により使えなくなってしまう可能性もあるので、根本的な解決策ではありません。
例:同じ動画をリピートする設定を加えた動画の例
いかがでしたでしょうか?今回は企業のyoutubeでの動画活用について、メリットとデメリットについてお話しました。
次はyoutubeの広告動画について紹介したいと思います。